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リモートワーカーのための税務ガイド:海外勤務で失敗しないための税金知識とは
法務 & コンプライアンス
労働者体験

著者
Deel Team
最終更新日
15 4月, 2026

主なポイント
- 海外の雇用主のために仕事をするリモートワーカーの雇用は、その雇用主の現地法人、または雇用代行サービス(EOR)が行います。
- 一般的に、納税は主に居住し、働く国で行います。これが納税上の居住地となります。
- 一般的に、仕事で出張すると、出張先でも課税されます。滞在期間が免税の対象となるほど短いか、二重課税を回避するための租税条約を利用できるかどうかを確認しておく必要があります。
- 居住地に関わらず納税義務を負う市民もいます(これは例外的なケースです)。例えば、米国市民は毎年、米国の納税申告書と税額控除に関する書類を提出する必要があります。
リモートワークにかかる税金が複雑な理由
リモートワークにかかる税金の情報を探すのは簡単なことではありません。理由は、情報があまりにも多岐にわたるためです。リモートワークには、以下の4つの要素が関係します。
- 勤務地(国)
- 勤務先の所在地(国)
- リモートワーカーの市民権(国籍)
- リモートワーカーの税法上の居住地(国)(生活の拠点、通常の勤務地、または税制に基づく納税地)
これらの要素はリモートワーカーによって異なり、無数の組み合わせが生じます。そのため、リモートワーカーそれぞれに合ったコンテンツを見つけるのは困難です。例えば、米国が居住地のリモートワーカーが、英国に本社を置く企業のカナダにある拠点で勤務している場合を考えてみてください。
リモートワークにかかる税金:5つの種類
Deelは、海外のリモートワークにかかる税金に関するサービスを提供し、海外で労働者を雇用する世界中の企業をサポートしています。複雑な税制、リモートワーク、海外勤務がどのように関連しているかを、リモートワーカー自身がよく理解することが大切です。ここではリモートワークを一般的な5つの種類に分け、それぞれの働き方における税金の仕組みについて解説します。
いずれの場合も正社員を想定しています(追加の報告義務がある契約社員は、ここでは説明が難しいため取り上げません)。
| 種類 | 詳細 | 事例 |
|---|---|---|
| シティズン(The Citizen) | 居住国内で働くリモートワーカー | 米国が居住地で米国企業の従業員として在宅勤務する人 |
| バーチャルワーカー(The Virtualoso) | 完全リモートワーカー | 米国が居住地で米国内にある英国企業に勤務する人 カナダが居住地でカナダ国内の米国企業に勤務する人 |
| エクスプローラー(The Explorer) | 異なる税法上の居住地および/または市民権を有する、永続的なリモートワーカー | 米国が居住地だがカナダ国内で英国企業に勤務する人 カナダが居住地だがオーストラリア国内で米国企業に勤務する人 |
| デジタルノマド(The Digital Nomad) | 通年で旅行するリモートワーカー | 米国が居住地だがインド企業の従業員でスペインと日本の拠点で勤務する人 カナダが居住地だがドイツ企業の従業員で米国と英国の拠点で勤務する人 |
| スカウト(The Scout) | 会社の所在地に税法上の居住地を持つリモートワーカー | 米国が居住地で米国企業の従業員だがフランスで勤務する人 カナダが居住地でカナダ企業の従業員だがフィリピンで勤務する人 |
シティズン:居住国内で働くリモートワーカー
納税先:居住国(居住地および勤務地)
リモートワーカーが地元の企業で働く最も基本的なリモートワークの種類です。リモートワーカーは定期的に給与を受け取り、そこから源泉徴収された税金が差し引かれます。年末には、ほとんどの人が所得税申告書を提出して納税義務を履行します(36か国では、一部の居住者に対して申告書が不要(※リンクは英語のみ)になる選択肢を提供しています)。
事例:米国が居住地で米国企業の従業員として在宅勤務するリモートワーカーの場合
シアトル在住のデータアナリストで、米国に拠点を置く2nd National Bankに勤務しているローレンの例を見てみましょう。
ローレンは米国に税金を納めます。年末にはW-2源泉徴収票を受け取り、Form 1040確定申告書を提出します。
注:米国が居住地の労働者が居住州以外で勤務する場合、州税に関する追加の義務が発生します。州税相互協定または相互免除協定があれば、2つの州で居住し勤務する労働者の二重課税を回避できます。
例えば、ペンシルベニア州はインディアナ州、メリーランド州、ニュージャージー州、オハイオ州、バージニア州、ウェストバージニア州と税制上の相互協定を結んでいます。アリゾナ州はカリフォルニア州、インディアナ州、オレゴン州、バージニア州と税制上の相互協定を結んでいます。
また、ワイオミング州、テキサス州、アラスカ州など、州所得税がない州もあることに注意してください。
このような異なる州間の協定について、さらに詳しく知りたい方はこちら(※リンクは英語のみ)をご覧ください。
バーチャルワーカー:完全リモートワーカー
納税先:居住国(居住地および勤務地)
これは、Deelで最もよく見られるリモートワークの種類です。「バーチャルワーカー」あるいは「バーチャロソ(The Virtualoso)」と呼ばれ、外国企業の従業員として居住国で永続的にリモートワークを行います。
外国の雇用主は、従業員の居住地の労働法を遵守する必要があります。バーチャルワーカーの勤務地は居住国です。そのため、雇用主はバーチャルワーカーの居住地の労働基準に従って給与を支払う責任があります。
大企業に勤務する場合、居住国に設立された現地子会社または支店に雇用されることになります。しかし多くの場合、雇用代行会社(EOR)に雇用されるのが一般的です。EORは独自の現地法人を設立しており、雇用を代行するだけでなく、税務および雇用関連法規の遵守を支援します。
総じて、「シティズン」とほぼ同じ納税義務があります。現地通貨で定期的に給与を受け取り、源泉徴収税が差し引かれます。
事例:米国が居住地で米国内にある英国企業に勤務するリモートワーカーの場合
英国に本社を置くCorgicoに勤務するリクルーターで、ニューヨーク市で在宅勤務をしているサラの例を見てみましょう。正式には、Corgicoの子会社であるCorgico USAに雇用されています。
サラは米国での納税義務を負うため、所得税、社会保障税、メディケア税が給与から天引きされています。年末になると、雇用所得を申告するためのW-2源泉徴収票が送付されます。
英国では、非居住者が課税対象(※リンクは英語のみ)となるのは英国源泉所得(例:英国で行われた労働から得る所得)を有する場合のみです。サラは英国を訪れたことがないため、この所得について英国の納税申告を行う必要はありません。
事例:カナダが居住地でカナダ国内の米国企業に勤務するリモートワーカーの場合
カナダ在住のカスタマーサポートスペシャリストで、米国に本社を置くThe Daily Beagleに勤務するティモシーの例を見てみましょう。The Daily BeagleはEOR(雇用代行)サービスを提供するDeelを利用しています。つまり、ティモシーを合法的に雇用するためにカナダの子会社を設立する必要はありません。代わりに、Deel CanadaがThe Daily Beagleに代わってティモシーを雇用しています。
ティモシーはカナダの納税義務を負うため、カナダの所得税、カナダの年金制度への拠出金、雇用保険料を支払う必要があり、これらは給与から天引きされます。ティモシーには年末に雇用所得を申告するためのT4源泉徴収票が送付されます。
ティモシーは米国市民ではなく、米国で働いたこともなく、米国に資産も持っていないため、米国で納税申告をする必要はありません。
エクスプローラー:異なる市民権(国籍)を有する永続的なリモートワーカー
納税先:居住国(居住地および勤務地。市民権(国籍)保有国に追加の申告義務がないかを確認してください)
エクスプローラーは個性豊かで多様なリモートワーカーで、一時的か永住かを問わず、新しい国に新たな住まいを見つけた人々であることが多いです。エクスプローラーに対する税法上の要件は、前述の例と同様で、居住国で所得税を納めます。
市民権(国籍)保有国外に居住して働いている場合は、しばしば「駐在員」と呼ばれます。税法上の居住地は、実際に居住している場所に基づいて決定されるため、一般的に市民権(国籍)は税務に関係ありません。
しかし、市民権(国籍)保有国で納税申告書を提出する必要がある場合もあります。これは「市民権(国籍)に基づく課税」と呼ばれ、世界でもごく一部の国、中でも米国で適用されています。つまり、米国市民は、居住地に関係なく、また米国内で収入がなかったとしても、IRS(内国歳入庁)に納税申告書を提出する必要があるのです。
ほとんどの米国駐在員は、外国税額控除(海外で支払った税金を控除できる)や外国所得控除(※リンクは英語のみ)(海外で得た所得の一部を控除できる)といった特定の制度のおかげで、実際には米国に税金を支払う必要はありません。
市民権(国籍)保有国では通常、居住国に既に納付した所得税について、税額控除または外国税額控除を申請できます。これは、ほとんどの国が駐在員向けの税法(※リンクは英語のみ)を定めているか、他国との間で租税条約を締結しているためです。「租税条約」とは、所得に対する二重課税を回避するために、税法の適用方法について2つ以上の国間で合意された協定です。
事例:米国が居住地だがカナダ国内で英国企業に勤務するリモートワーカーの場合
英国企業Vivaの子会社であるViva Canadaに勤務する損害査定員のアンドリューの例を見てみましょう。アンドリューは米国市民権を保持していますが、過去2年間はカナダに居住しています。
アンドリューはカナダに居住し、カナダで働いているため、カナダの納税義務があり、カナダの所得税、カナダ年金制度への拠出金、雇用保険料を支払っています。これらはすべて給与から天引きされます。アンドリューは年末に雇用所得を報告するためのT4税務書類を受け取ります。彼はカナダの確定申告書を提出します。
しかし、アンドリューは米国市民であるため、米国での納税申告も行う必要があります。彼は、フォーム1040の個人所得申告書に全世界所得を記載しなければなりません。この所得は米国で課税対象となりますが、アンドリューはカナダで既に支払った税金を全額控除できる条件を満たしています。そのため、彼はフォーム1116を通じて外国税額控除を申請します。
カナダでの所得に対して計算されたカナダの税金は、米国の税金よりも高かったため、彼はこの所得に対して米国の税金を支払う必要はありません。
最後に居住していた州によっては、州税の申告が必要になる場合もあります。
事例:カナダが居住地だがオーストラリア国内で米国企業に勤務するリモートワーカーの場合
米国企業Surfer Dude Pizzaでマーケティング担当として働いているケイラの例を見てみましょう。
Surfer Dude PizzaはDeelのEORサービスを利用しているため、ケイラは正式にはDeel Australiaに雇用されています。彼女はオーストラリアに2年間住んでいますが、カナダ国籍を持っています。
ケイラはオーストラリアの納税義務を負うため、オーストラリアの所得税、メディケア、年金保険料を支払う必要があり、これらはすべて給与から天引きされます。ケイラは年末にPAYG(源泉徴収制度)の支払い明細書を受け取り、オーストラリアに確定申告書を提出します。
カナダは国籍に基づいて課税しないため、ケイラはカナダに納税申告書を提出する必要はありません。
ただし、ケイラがカナダに居住関係(例えば、配偶者がカナダに滞在している場合など)を有している場合は、事実上(※リンクは英語のみ)のカナダ居住者とみなされる可能性があります。その場合、ケイラはカナダに納税申告書を提出し、全世界所得を申告しなければならない可能性があります。ケイラは、カナダ・オーストラリア租税条約に基づき、既にオーストラリアに支払った所得税について外国税額控除(※リンクは英語のみ)を申請する資格があります。
デジタルノマド:通年で旅行するリモートワーカー
納税先: 居住実態が最も明確である国(長期滞在先となる国が取り決めた税法上の居住地に関する規定を確認してください。場合によっては、複数の納税申告書を提出する必要があります) 世界中どこでも仕事ができるリモートワーカーの多くがデジタルノマドとなり、年間を通して複数の国で働くようになっています。
納税申告書は居住実態がある国に提出されます。居住実態には以下が含まれます。
- 住居の所在(所有か賃貸かを問わず、一戸建て住宅、アパート、家具付きの部屋など)
- 配偶者または子供の居住
- 程度は低いものの、銀行口座や個人資産の保有
確定申告書では居住国に対して国内外で得た収入を含む全世界所得を申告します。
同じ申告期間に2か国で長期居住した、あるいは居住実態がある場合、両国から税法上の居住者とみなされることが多いです。
滞在が半年未満(最大182日間)であれば、通常はその国で税金を支払う必要はなく、居住国でのみ税金を支払うことになります。
しかし、長期旅行は「滞在」にあたる場合があります。「滞在」とは、海外に一時的に居住地を構えることを意味し、結果的に税法上の居住地が変更される可能性があります。これは通常、半年以上(182日以上)を海外で過ごした場合に起こります。この場合、滞在先の国で税金を支払います。居住国の税務申告書にも、引き続き給与を申告する必要があります。ただし、海外からの給与に対する控除措置(免税)か、海外で支払われる給与にかかる税金の控除措置(外国税額控除)のいずれかが適用されます。
旅行期間の長さに関わらず、滞在国・居住国の租税条約について理解しておくことが大切です。「租税条約」とは、二重課税に対処するために二国間で締結される協定です。条約には、どの国の税法上の居住者とみなされるべきか、またどのような税制上の免除や控除が適用されるかを判断するための基準が定められています。
両国間に租税条約が存在しない場合、二重課税のリスクが生じる可能性があります。
事例:米国が居住地だがインド企業の従業員でスペインと日本の拠点で勤務するリモートワーカーの場合
インドの映画会社Kingo Filmsのライターで、普段は米国に住んでいるキンバリーの例を見てみましょう。キンバリーは米国の納税居住者です。正式には米国の子会社に雇用されていますが、スペインと日本でそれぞれ2か月ずつリモートワークをしたことがあります。
キンバリーは米国の納税義務を負うため、給与から税金が天引きされます。また、全世界所得について米国に納税申告書を提出します。
では、キンバリーはスペインと日本にも税金を支払う必要があるのでしょうか?今回の場合は滞在期間が短かったため必要ありませんが、長期滞在であれば納税義務が発生した可能性があります。
それでは、複数の国で長期間リモートワークをしたため、滞在先の国から税法上の居住者とみなされる場合はどうなるでしょうか?このような事例について、次の項目で詳しく説明します。
事例:カナダが居住地だがドイツ企業の従業員で米国と英国の拠点で勤務するリモートワーカーの場合
ドイツのTVAの子会社であるTVA Canadaのシステムアナリストのタイラーの例を見てみましょう。タイラーは普段はカナダに住んでいますが、イギリスで2週間過ごした後、1年の半分以上(184日間)を米国で過ごすことになりました。
国外で働きながらもカナダ国内に居住実態を維持するカナダ人は、税法上、カナダの居住者とみなされます。つまり、事実上の居住者にあたります。しかし、米国の税法上の居住者としての要件も満たしています。米国に184日間滞在したため、実質的な滞在判定基準(※リンクは英語のみ)を満たしており、自動的に税法上の居住外国人とみなされます。つまり、米国でも当該課税年度において税法上の居住者とみなされることになります。
この場合、タイラーは最終的な税法上の居住地を決定するために、米国とカナダ間の租税条約を参照する必要があります。条約には、税法上の居住者の判定基準が定められています。今回の事例では、タイラーは両国に居住実態がありますが、配偶者がカナダに住んでいるため、条約に基づき、税法上はカナダの居住者として扱われます。
また、条約に基づき、米国においては税法上の非居住者とみなされます。ただし、米国滞在中に得た給与については、引き続き米国で課税されます。この給与はW-2に記載され、Form 1040NR(※リンクは英語のみ)を通じて報告されます。さらに、条約に基づく免除を申請するため、Form 8833(条約に基づく納税状況開示)を提出する必要があります。
タイラーはカナダの確定申告書に、カナダ国内外で得た給与の総額を記載しますが、二重課税されることはありません。米国で支払った税金はカナダに納める税金から控除されるからです。一般的に米国の税金の方がカナダの税金より低額のため、その差額のみを支払えばよいことになります。
米国では州や市レベルで課税が行われるため、タイラーが居住していた州や市が所得税を課している場合は、追加の申告が必要になる可能性もあります。
さらに、タイラーは英国にも滞在しましたが、短期間のため税法上は英国の居住者とはみなされません。実際、 16日未満の滞在(※リンクは英語のみ)であれば自動的に非居住者となり、この期間に得た収入に対して英国に所得税を支払う必要はありません。
スカウト:会社の所在地に税法上の居住地を持つリモートワーカー
納税先: 居住国(居住地および勤務地。申告義務については市民権(国籍)保有国の規定を確認してください)
最後に「スカウト」と呼ばれるリモートワークについて説明します。スカウトの場合、雇用主はリモートワーカーの市民権(国籍)保有国と同じ国に拠点を置いていますが、状況によっては追加の納税義務が生じる場合があります。政府の視点から見ると、たとえリモートワーカーが別の国に住んでいても、現地の雇用主は現地の市民に給与を支払っているとみなされるため、政府は雇用主に対し、現地の税金を源泉徴収するよう求めることがあるからです。
事例:米国が居住地で米国企業の従業員だがフランスで勤務するリモートワーカーの場合
米国に拠点を置く企業の営業担当者のサマンサの例を見てみましょう。サマンサがどこに住んでいようと、米国企業に直接雇用されている場合、彼女の給与からは自動的に米国の税金が源泉徴収されます。これは、米国人(法人)が米国市民または居住者に支払うすべての賃金から、連邦所得税を源泉徴収することがIRSによって義務付けられている(※リンクは英語のみ)ためです。
しかし、サマンサは米国に居住していないため、 IRS Form 673 (※リンクは英語のみ)(セクション911に基づく控除対象となる外国所得に対する源泉徴収免除を申請するための申告書)を提出することができます。これは、外国所得控除(FEIE)(※リンクは英語のみ)の対象となるため、雇用主に対して給与から米国の所得税を源泉徴収しないよう求めるものです。サマンサはこの申告書を毎年雇用主に提出する必要があります。
また、サマンサはフランスに駐在勤務しているので、税法上はフランス居住者とみなされます。したがって、サマンサと雇用主の両方がフランスに所得税を納める義務があります。しかし、Deel Franceのようなフランスの現地法人を通じて雇用されていれば、IRS Form 673を提出する必要がなくなります。Deel Franceが給与からフランスの所得税を直接源泉徴収できます。サマンサはフランスに確定申告書を提出し、全世界所得を申告します。
サマンサは米国市民であるため、米国の確定申告書を提出する必要があります。ただし、すべての条件を満たしていれば、FEIEまたは外国税額控除を申請することができます。
事例:カナダが居住地でカナダ企業の従業員だがフィリピンで勤務するリモートワーカーの場合
カナダの企業Shopallの経理マネージャーで、1年以上フィリピンでリモートワークをしているスティーブンの例を見てみましょう。ShopallはDeelのEORサービスを利用しており、スティーブンはDeel Philippinesを通じて雇用されています。
スティーブンには、フィリピン滞在中に得た給与に対してフィリピンの税金が課されます。
カナダの税制において、カナダの市民権(国籍)は関係ありません。スティーブンが税法上のカナダ非居住者とみなされる場合、カナダ国内で得た所得に対してのみカナダの税金を支払います。勤務地はカナダではないため、給与に対して税金を支払う必要はありません。
しかし、カナダに居住実態(例:配偶者がカナダに居住している場合)があれば、カナダの事実上の居住者(※リンクは英語のみ)とみなされ、全世界所得を申告する必要があります。二重課税は発生しません。フィリピンで支払った税金(通常はカナダよりも高い)をカナダの税金から控除します。
では、Shopallがスティーブンを直接雇用する場合を考えてみましょう。この場合、Shopallはフィリピンで支払われる給与から所得税を源泉徴収する義務が生じます。しかし、そうするとShopallがフィリピンで事業を行っていると見なされ、税法上のリスクを生み出すことになります。そのため、現地法人がスティーブンを直接雇用すべきなのです。
その他の留意しておくべき要素
これまでの解説で詳しく掘り下げなかったものの、留意しておくべき要素がいくつかあります。
- 年内に居住地を変更した場合(移住または出国した場合)、その国では居住者と非居住者の両方とみなされる可能性があり、追加の書類が必要になる場合
- 州税、地方税、市税
- 新型コロナウイルス感染症による渡航制限のため、海外に滞在して働くことを余儀なくされた場合、税制上の免除や特別な税法上の居住地に関する規定の適用を受けられる場合
- リモートワーカーが雇用期間中に別の国へ永住のために移住し、リモートワーカーと雇用主に追加の報告義務が生じる場合(一般的に雇用契約書を改訂して居住地の変更を反映させた方が良い)
- 特別なビザや就労許可証に基づいて海外に滞在し、税法上の居住地の判定において、その滞在が異なる扱いを受ける場合
- ある国の政府機関に雇用されており、実際にどこに居住しているかに関わらず、通常はその国の居住者とみなされる場合
- 株式(※リンクは英語のみ)(ストックオプションや譲渡制限付き株式ユニットなど)が付与され、別の国に移住したり、別の国で働いたりした場合、国によって異なる追加の税制規則があり、納税額が増加する場合
- 税金と同様に重要な法的在留資格について:外国に入国・滞在するには査証(ビザ)や許可証を取得する必要があり、ここで説明した納税義務の他にも遵守しなければならない義務が生じる場合。
リモートワークを行う独立業務受託者の場合
多くの企業は、外国人労働者を独立業務受託者として雇用する方が簡単だと考えています。なぜなら、納税義務が業務受託者に移管されるため(雇用主は源泉徴収の手続きをする必要がない)、税法上の問題が軽減されるからです。一般的に、所得税は居住国、つまり生活して働く国に納付するというルールが適用されます。ただし、納税は労働者が行う必要があります。
米国の業務受託者向けの参考資料: 独立業務受託者の税金の支払い:包括的な概要(※リンクは英語のみ)
詳細情報の入手方法
税務当局の参照情報
米国国外で勤務する米国市民の方は、まず外国に在住の米国納税者ポータル(※リンクは英語のみ)にアクセスし、当社の外国所得税(※リンクは英語のみ)に関するガイドをご覧ください。
カナダ国外で勤務するカナダ市民の方は、まずTravel Canadaのガイド(※リンクは英語のみ)と、カナダ歳入庁(CRA)の事実上の居住者向け所得税ガイド(※リンクは英語のみ)を参照してください。
計算ツール
「納税先」までは教えてくれませんが、自分の収入情報を入力すれば、支払う「税額の目安」(収入の20%、あるいはそれ以上)をより正確に把握できます。サードパーティ製の計算ツールはたくさんあるので、いくつか試してみてください。
税務専門家
リモートワーカーの税金は複雑になりがちなので、今年の確定申告に関して、このガイドだけを参考材料にしないでください。。すべての詳細を把握するために、国際税務の専門家の助けを借りることを強くお勧めします。「国境を越えた税金対策」「海外駐在員の税務コンサルティング」「国際税務申告代行」などのサービスで活動しています。
Deelなら、世界中どこでも働けて、成功できる
Deelは、人々が自由に住み、世界最高の企業で働く権利を持つべきだと考えます。だからこそ、当社のグローバル人材プラットフォームは、リモートワーカーの皆さんが成功するためのシンプルな環境をご提供します。
Deelを使えば、リモートワーカーの皆さんは以下のことが可能になります。
- 世界中どこでも、安全かつ期日通りに支払いを受け取れる
- 必須の福利厚生に加え、特別な特典も受けられる
- 専門アドバイザーのサポートで、現地の税法を遵守できる
- グローバルな業務を理解しているチームによる、シームレスなサポートを受けられる
個人事業主であろうと、海外でのリモートワークを管理する雇用主であろうと、Deelは世界中どこでも確かな信頼関係を構築し、安定感のあるサポートをご提供します。
Deelプラットフォームがどのように従業員エクスペリエンスを向上させるか(※リンクは英語のみ)をご覧ください。
Deel Contractorの詳細をご覧いただくか、または 30分間の無料デモで、Deelのサービスがどのように海外リモートワークの税金対策に役立つのかをご確認ください。










